品質スコア最適化のためのガイドブック(全文翻訳)~2014年版Googleアドワーズ

投稿日:2014年8月4日

少し前になりますが、Googleアドワーズの公式ブログに、新しく品質スコア(およびオークションの仕組み)に関する記事がアップされました。
参考:More Insights about Quality Score and the AdWords Auction
その記事中で、「settling the (Quality) Score」~Using Quality Score to Guide Optimizationsと題された品質スコアのガイドブック(ホワイトペーパー)PDFが公開されてましたので、その全文翻訳内容をご紹介します。
すでにアユダンテさんが、正確でわかりやすい全文翻訳(極めて高度な翻訳です)をアップされていますが、ほんの若干解釈が違うところもあったり、自分なりの解釈を後で参照したかったりということで別バージョンとしてアップさせていただきます。
いままではっきりとしていなかった様々な点がさりげなく明確にされていて中盤以降がかなり注目です。このガイドブック公開されたことで、その後日本のアドワーズヘルプも内容変更されているほど、影響は大きなものです。
ただし、既知の情報でわかりやすい部分と、新しい情報で非常に理解が難しいと部分とが混ざっていて、少々難解な内容になっています。また、英語原文自体が抽象的で小難しい言い回しが多用されているため、意訳が多くなっていることを了承ください。
重要だと思われる点は赤字にしています。
注目点は、「品質スコア(Quality Score)」とは別に、「広告の品質(ads quality)」という異なった概念がある、というところです。3大コンポーネントなどの基本知識は飛ばし読みでよいと思います。
検索広告の運用もしくは広告主としての発注経験が2年以上ある中級者以上におすすめします。

 

はじめに

良い広告をつくることは、検索ユーザー、広告主、そしてGoogle、すべての関係する人々にとって良いこととなる。この考えのもとにGoogleアドワーズは作られている。そして、広告で良い結果を生み出す鍵となるものの一つが、広告の品質の計測である。

品質の計測により、検索ユーザーにとって有益な広告がより高い順位に掲載されるようになる。それによって検索ユーザーは検索クエリと関連のある広告を見ることができ、広告主は質の高いユーザーから最適なクリックを得ることができるのである。

より検索ユーザーに利便性のある広告を生み出すだけでなく、こういった質の高い広告はより大きなメリット(例えば、より低いクリック単価だったり、広告表示オプションを使えたり…)がもたらされる。それゆえ、Googleアドワーズの広告主にとって、広告の品質というものがとても重要なものになるわけだ。
しかしながら、品質スコアについては誤解されていることが山ほどある。これらの誤解のいくつかを解くために、品質スコアについてどのように考え動くべきか、説明させていただきたいと思う。
この資料のトピックは以下のとおりだ。

  • アカウント内の1~10の品質スコアについて、どのように理解をすべきか。インプレッション数やクリック数といった数値と何が違うのか
  • 最優先事項でないのに、なぜ品質スコアに注意を向けなければならないのか
  • 検索ユーザーの必要性を満たすためのガイドとして、どのように品質スコアを使えばよいのか

3つ目のポイントが最大のキーとなる。つまり、検索ユーザーが必要としているものを提供すれば、すばらしい品質スコアがおのずとついてくるということである。

この資料では、大文字を使用している「Quality Score」(本記事では「品質スコア」と表記)という表記の概念は、管理画面上で表示される1~10の品質スコアのことを指している。一方、「ads quality」(本記事では「広告の品質」)と表記してあるものは、検索広告の順位を決めるためのオークションで実際に使用されている概念に近い。これから資料を読んでいくとおわかりになるだろうが、この「品質スコア」と「広告の品質」は関係しあっているけれども、全く同じ概念ではない。
では、品質について、さっそく話を始めよう。

 

要点:品質スコアについてGoogleアドワーズの広告主が知っておくべきこと

「今日は時間がほとんどない」というあなたに、要点だけ載せておこう。

1.品質スコアは便利な診断ツールなのであって、KPIではない
品質スコアは車のエンジンの警告ライトのようなもので、あなたの広告やキーワードが健康かどうかというのを示している。アカウント運用においてフォーカスすべき詳細な指標ではない。

2.変化を起こせる(状況を変えることのできる)部分に注力すべき
質の最適化に対して適切に取捨選択することで、インパクトを最大化させることが可能になる。変えられないことに対してや、最適化できる範囲が限られていることに対して、無駄に時間を投資すべきではない。

3.広告の品質における”3大コンポーネント”に注意を向けよ
※3大コンポーネントとは、「広告の関連性」「推定クリック率」「リンク先ページの利便性」のこと。
これら3つのコンポーネントの、リアルタイムの評価は、広告のオークションに使われている(管理画面上の「品質スコア」そのものは使われていない)。
一般的に言うと、これら3つのコンポーネントがうまくいっていない場合、これらを良化させるために、下記のアクションを取ると良い。

品質スコアの診断結果
取るべきアクション
広告の関連性が平均より下ユーザーの検索クエリと広告をマッチさせるための、より良い努力が必要
推定クリック率が平均値より下広告をもっと魅力的なものにする(ユーザーを行動に駆り立てるようなものにする)
リンク先ページの利便性が平均より下
よりユーザーに役に立つ、またはより関連性のあるページへ流入させる

4.広告の品質が計算される時に、何が関係して、何が関係しないのかを理解する
広告の品質を高めるこために、意味ある最適化にフォーカスしつづけよう。Googleのシステムによって広告の品質が計算されるときに、何が関係していて、何が関係していないのか知ることによって、意味ある最適化ができるだろう。

広告の質と関係すること
あなたがすべきこと
ユーザーのデバイススマートフォンをターゲット設定すること、スマホのリンク先ページの利便性を考えてみる。
新しいキーワードを追加する際の、関連するキーワードパフォーマンス(既に存在するアカウント内のキーワードに)関連するキーワードに投資をしてカバー率をUPさせよう。特に広告の質を高める可能性のある領域に対して行うとよい(※詳細後述)。
ユーザーの意図との関連性広告とランディングページがユーザーの欲しているものとマッチしているかを確かめる。
広告の質と関係しないこと
あなたがすべきこと
アカウント構成(キャンペーン名や広告グループ数など)今よりも運用しやすくなると思うのであれば、キャンペーンの再構築を実施すればよい。
ターゲットとしている他のネットワーク(Google SearchパートナーズやGDNなど)いつでも遠慮なく新しいネットワークはテストしてほしい。ただし、Google本体の検索において広告の見込クリック率を算出する時、他のネットワークについては考慮していない。
広告の掲載順位品質スコアを高めるために掲載順位を上げようと入札価格を高くするのではなく、検索ユーザーの利便性の改善を図る。

※最後の章で、上記「広告の品質に、関係すること、関係しないこと」の詳細解説があり。

品質スコア最適化ガイド

1,品質スコアを素早く回復させる方法
良い広告というのはすべての関係する人たちにとって良いものであるという考えのもと、Googleアドワーズのシステムは個々の広告を識別し、それぞれの質を評価している。質の高い広告であれば高い広告ランクが与えられ、それにより広告主は以下のような3つの利点を得られる。

  • より低いクリック単価
  • より良い掲載順位
  • 広告表示オプションや他の広告フォーマットの表示

広告の品質は、広告がオークションにかけられるごとに計算されるが、ここでの重要なポイントは、管理画面で見ることのできる「品質スコア」は、上記で述べたリアルタイムで算出されるオークションごとの「広告の品質」とイコールではない、ということである。
アドワーズのシステムがあなたの広告の品質を完全に把握し、一つの形にして、すべてがオークションにかけられるようにするためには、それはもう本当に多くの要素が考慮されているのだ。
むしろあなたが目にすることができる「品質スコア」とは、オークション時における広告の全体のパフォーマンスを診断した結果として、より一般化された(わかりやすくした)数値と言える。
オークションと、1~10の数値で表される品質スコアが直接関係していると考えてしまいがちだが、リアルタイムの広告オークション時に、私たちはユーザーの完全一致の検索クエリやデバイス、居場所や時間帯といった多くの要素についても考慮している。また、こういった他の要素は、管理画面で表示される品質スコアには直接反映されていない

品質スコアは、広告のパフォーマンスを良化させる手助けとして、下記の3大コンポーネントに基づく最近のパフォーマンスをまとめて表示してくれている。
※その他の要素はオークション時に考慮される。

品質スコアがまとめている3大コンポーネント
1,推定クリック率広告がクリックされるであろう可能性(見込)
2,広告の関連性広告と、ユーザーの検索の裏にある意図とが、どれくらいマッチしているか
3,リンク先ページの利便性    ユーザーにとって、どれくらい関連性があり、文章などの表現がわかりやすく、ユーザビリティが高いか。

それぞれの指標には、平均より上、平均、平均より下、という指標がある。ユーザーがGoogleで何かを検索する際、広告ランク測定の一環として、Googleはこれら3つのすべてを計算し直している。

2,品質スコアとその他の指標を用いて、キーワードの質を診断する

車の警告灯のように潜在的な課題・問題を提示してくれるものとして、アドワーズの管理画面で表示される品質スコアを別の視点から考えてみよう。

管理画面上に表示される品質スコアの数字は、アカウントの最適化においてメインに注力するものではない。もしあなたが正しい対策をしていれば、管理画面の品質スコアはパフォーマンスと共に上がるはずだからである。しかし、品質スコアの数字を上げることばかりに注力して、裏技や短期的な解決法を使おうとしても上手くはいかないのだ。

その代りに、長期的なパフォーマンス目標にフォーカスし、ユーザーの利便性を改善させることで目的を達成してくべきである。品質スコアをチェックするのはその後だ。Googleはこのようなポジティブな利便性を計測することに注力している。したがって、あなたもそういったポジティブなユーザーの利便性にフォーカスすると、私たちの目的(そしてユーザーの目的)とつながるわけだ。

クリック率、コンバージョン率、サイトエンゲージメントといった、品質スコア以外の数値すべてに注意を向けなければいけない。これらの指標は(品質スコアと比べて)より明確にパフォーマンスと連携しているし、改善をすべき領域を見つけやすいからだ。

ただし、どこに注力すべきなのかをフィルタリングするツールとして以下のように品質スコアを利用することはできる。

  • 質の高いキーワードについてひと通り調べ、一方で足を引っ張っているキーワードを確認するのに品質スコアを利用する。
  • アカウント内の他のキーワードよりもパフォーマンスの悪い要素を見つけるのに低い品質スコアを利用し、改善の優先度を高く設定する。
  • 品質スコアが8~10であろうと、まだ改善の余地があることを覚えておく。すでに平均クリック率の上をいくキーワードを改善しても、品質スコアの数値は10よりも上にはならないが、パフォーマンスと結果は良くなる可能性がある。

1~10の品質スコア以上に、3大コンポーネントに注意を払わなければいけない。というのもこれらはアカウントの健康状態をより良く表してくれるからである。
前述のように、1~10のスコアはオークション時の広告ランクの計算式には加味されていない。そのかわり、広告ランクを算定する際には、3大コンポーネントに加えて、その他の要素も含め、オークションごとに計算している。

品質スコアに直接反映されることがないけれども、広告の品質の一部分である(前述の)その他の要素の中には以下がものが含まれている。

  • ・地理的な情報(検索された国など)
  • ・1広告グループ内に複数の質が異なる広告があること(1つの広告がその他の広告よりも良い結果になる可能性があるため)
  • ・完全一致でない検索クエリ
    品質スコアの1~10の数字は、あなたが登録しているキーワードと完全に一致している検索クエリを基に品質スコアを見積もっている。しかしながら、そうやって出された品質スコアは あなたの設定しているマッチタイプや除外キーワードを反映していない。除外キーワードはアカウントにとってはとても良いものだが、品質スコア算出の際の判断材料には含んでいない。

私たちは、継続的に広告の品質の計測の改善を図っている。その計測というのは決してシンプルに1~10の数字に置き換えることのできないものである。それゆえに、私たちは品質スコアを、正確な指標ではなく、ガイド役と呼ぶのである。
3,品質スコアのコンポーネントにフォーカスして、アカウントを改善

品質スコアの3大コンポーネント(広告の関連性、推定クリック率、ランディングページ)について、もう少し詳しく見てみよう。
管理画面にはこのように表示される。

品質スコア資料_画像

キーワードは「running shoes」で、品質スコアは5、そして3つすべてのコンポーネントは平均(Average)もしくは平均より低い(Below average)とランク付けされている。これらの指標はどこから手を付ければ良いのか教えてくれてくれるのに役立つ。この場合だと、3つすべてが今よりも改善する余地があるが、特に「平均より下」という広告の関連性については真っ先に取り組まなければならないことを示している。

優先度の設定については、各コンポーネントのランクがどうなっているのかを確認をするのと同時に、どのくらいのスピードでどのくらい改善できるかを考えることをおすすめする。例えば、リンク先ページの利便性が平均よりも下回っていて、かつあなたがサイトに変更を加える権限がない(あるいは権限はあったとしても時間がかかる)場合には、先に、クリック率や広告の関連性にフォーカスすると良い。たとえこの2つの要素が平均、もしくは平均を上回っていたとしても、これらの要素のパフォーマンスや、利益を改善できる余地はまだあるのだ。

クリック率を究極のゴールとして設定して、クリック率にだけフォーカスする人もいる。しかし、クリック率以外の広告の関連性やリンク先ページの利便性は、キャンペーン全体の結果にとって、とても重要なのだ。さらには、コンポーネントの一つ一つはパフォーマンスの改善へ向けて異なるアプローチを必要とする。

「広告の関連性」を改善させる必要があるのであれば、以下の事を実施すると良い。

  • ユーザーの検索クエリと、広告の文章をよりダイレクトにマッチさせる
  • よりターゲティングされたクリエイティブを、より細かな広告グループ単位で設定し、キーワードを入稿する
  • 同じ広告文で訴求することがほぼ不可能な、まったく意味の異なるキーワードが一緒に入れられている広告グループがないかを探し、平均を下回っているキーワードに対して、専用の新しい広告グループを作り、よりユーザーの検索クエリに応える広告文を設定する
  • ユーザーの検索クエリに潜んでいる意図によりダイレクトに訴えかける
  • 広告を表示させたくないクエリに、自分の広告が表示されないよう除外キーワードを登録する

「推定クリック率」を改善させる必要があるのであれば、以下の事を実施すると良い。

  • ユーザーが動かざるをえないような広告文を作成する。推定クリック率は、検索結果画面上でより行動喚起させるような広告クリエィテブ次第、と行っても過言ではない。
  • あなたの製品やサービスのユニークさを強調する
  • 異なる行動喚起策を試してみる
  • 広告文をより具体的にする

より詳細で具体的なことを広告文とすることは、よりユーザーを行動喚起させることになる。広告クリエイティブは、検索ユーザーに合わせてつくられるべきであって、それはつまりキーワードと広告が強く結びついているということを意味する。あなたのランディングページがユーザーのクエリ(目的)を叶えるもの、関連があるものだと納得させられれば、そのユーザーは行動に移すことが考えられる。また、今すぐ行動してもらうために、特典(例:送料無料)であったり、今すぐ行動をとらせるような緊急性(例:今日だけ30%OFF)をアピールすることもよい結果につながるだろう。

広告の関連性について述べたように、より具体的な広告が、クリック率は低いのにコンバージョン率が高い時もある。アカウント運用においては、一つの事(方法や原因)だけを正しいと思い込み、他の方法や原因を無視するようなことはやめるべきだ。限りなくベストなパフォーマンスに辿りつくために、一番バランスの取れる方法を探すことが大事である。

リンク先ページの利便性を改善する必要があるのであれば、以下のことを実施すると良い。

  • ユーザーの検索クエリとより関連度の高いランディングページへ流入させる。「ストライプシャツ」という検索キーワードであれば、ランディングページは、単純にシャツのページではなく、ストライプシャツ特集のページであるべきだ。
    ・成果が得られるランディングページにするために、広告を活用する
  • 広告をクリックするという行為自体は、結局ほんの1ステップに過ぎない。よって顧客になると何が待ち受けているのかを、ユーザーに広告を通して伝えなければならない。
  • 広告によって始まったユーザーとの会話はランディングページ上でも続くことを理解する。広告で訴求した特典(オファー)や行動喚起が、ランディングページにしっかり存在することが重要だ。たとえ、ウェブサイトに変更を加える権限があなたになくても、今のウェブサイトでどこが一番マッチしたページなのかを探すことはできる。
  • コンバージョン率を、リンク先ページの利便性の代替指標として利用してみる。私たちは、コンバージョン率をランディングページの質を算出するのには利用していないが、ランディングページの質を把握し最適化するのにコンバージョン率は良い指標となりえる。ランディングページはもちろん、利益に大いに関係するところでもあるので、あなたもすでに気にして見ている部分かとは思うが。
  • スマートフォンについて改めて考えてみる。ナビゲーションの簡単さは、スマートフォンサイトではより一層、ユーザーが重要視する部分であり、良いスマートフォンサイトというのは、より長い時間、多くのページを見ても負担にならないものだ。

ここでよくある質問に答えよう。検索クエリと全く同じフレーズの言葉が、ランディングページにある必要はない。たとえば、「南シカゴの格安ホテル。チワワ歓迎」という検索クエリは、”南シカゴの格安ホテル。チワワ歓迎”というヘッドラインのランディングページへ流入させる必要はない。

ランディングページとの関連性を高めようとする場合、私たちはランディングページにキーワードを詰め込まないようにアドバイスをしている(ランディングページにキーワードを詰め込むことは、どんなサイトであれ、良い施策とは考えていない)。その代り、ユーザーが探しているもの、求めているものを提供できるような、素晴らしい利便性を生み出すことにフォーカスするよう、アドバイスをしている。私たちの採点法は、単にユーザーの喜びを計測しようとしているだけなのだ。

素晴らしい広告は、みんなにとっても素晴らしいものであるというように、良い計測システムは、みんなにとっても良い計測システムであるはずだ。あなたがユーザーに対して最高の体験をしてもらおうと頑張っているように、私たちも、可能な限り正確な方法で計測をし、その品質に対して報いようと努力し続けている。
4,品質に関係する(あるいは関係しない)6つのこと

よくある誤解について話しておこう。品質スコアの算出に「関係のすること」と「関係しないこと」について簡単なリストをここに載せている。これらを理解することで、きっと広告の品質に関して意義のある最適化にフォーカスできるようになるだろう。

1)ユーザーのデバイス:関係する
ユーザーのデバイス(ノートPC、タブレット、スマートフォンなど)は、広告の品質を算出する際に考慮される。サイトの利便性がスマートフォン向けに最適化されていることを確認し、(まだ未設定であれば)スマートフォンで検索しているユーザーをターゲティングし、専用の広告とページを用意しよう。必ずしもGoogleはスマートフォンサイトを個別に持つことを求めてはいないが、スマートフォンを利用しているユーザーにとって、欲しい情報が探しやすく、直感的に操作しやすいかどうかは確認をしておかなければならない。

2)ユーザーの意図との関連性:関係する
ユーザーの検索および意図との関連性は、広告の品質における根幹といえるだろう。つまり、ユーザーが情報を収集しやすく、購買行動や他のタスクが完結できて、かつそれらが簡単にできるように設計された広告とサイトが、より高い広告の品質を得ることができる。スコアを上げるための最適化を試みるのではなく、検索クエリに応えるような関連性のある広告を提供できるように努力すべきとアドバイスをしているのは、こういった理由による。

3)新しく追加したキーワードと関連するキーワードのパフォーマンス:関係する
新しいキーワードの計測については、既存の関連する広告やランディングページの情報をもとに計測を始める。もし関連性のあるキーワード、広告、ランディングページが良い状態であれば、新しいキーワードについても引き続き高く評価するだろう。
常に((既に存在するアカウント内のキーワードに)関連す検索クエリに投資をしてカバー率をアップさせよう。特に広告がポテンシャルを持っている領域に関しては高い品質となるだろう。

4)どのようなアカウント構成にするか:関係しない
ユーザーの利便性に影響がないならば、アカウント構成は広告の品質もしくは品質スコアには影響しないはずだ。どのようなやり方でも良いので、あなたが一番運用しやすいと考える方法でアカウントを構成すれば良い。また、必要に応じて、自由にキャンペーン名や広告グループ数といったものを再構築しよう。広告グループレベルや、キャンペーンレベル、アカウントレベルの品質スコアといったものは存在しない。
キーワードを新しい広告グループやキャンペーンに(広告文やリンク先URLを変更せずに)、移行させることも品質スコアには影響を与えない。ただし、キーワードを異なった広告文を設定している新しい広告グループに移行させることは品質スコアが変わる可能性がある。これは新しい広告文がユーザーの利便性に影響を与える可能性があるからだ。

5)他のネットワークで広告を配信する:関係しない
GDN(Google display network)やGoogle検索パートナーをターゲットにすることは広告の品質には影響を与えない。アカウントの規模を大きくしたいいケースにおいては、キーワードと同様にパフォーマンス指標(コンバージョン、CPAなど)を用いて、Google検索パートナーおよびGDNで実際にテストをすると良い。

6)広告の掲載位置:関係しない
ページ上で高い掲載順位であることは素晴らしいことではあるが、それによって、広告の推定クリック率の評価が上がるわけではない。推定クリック率というのは、実際の掲載位置に応じて正規化(normalized)されている。当然掲載順位が1位であることは、掲載順位が3位と比べるとより多くのクリック数稼ぐことが予測されるからだ。私たちはまたビジュアルに影響を与えるような、広告表示オプションやその他の広告フォーマットといった要素に応じて、正規化している。
よって品質スコアを上げるために、より高い掲載位置を目指して入札をする必要はなく、クリック数やコンバージョン数、広告費など、あなたのビジネスにおいて最も最適なパフォーマンスに応じて、自由に入札すれば良いのである。

まとめ

大学の卒業式での古いアドバイスには、「大好きなものに取り組め。そうすれば、あとのことは勝手についてくる」という言葉がある。Googleアドワーズの世界では、「あなたのユーザーとあなたのビジネスの純利益にとってベストになることをしろ。そうすれば、あとのことは勝手についてくる(ついてくるはずだ)」というのがアドバイスだ。これらのビジネスの基本は、品質スコアよりも重要なのだ。

また、オークションごとの(広告の)品質と、管理画面上に表示される1~10の品質スコアでは違いがあることも覚えておいてほしい。品質スコアは、施策がうまくいっているかどうかという見通しを伝えている。しかしながら「数字を追っかける」というのは、最適化でフォーカスされるべきものではない。広告があるべき姿は、関連性があり、行動に駆り立てるものであり、さらに広告で約束したものを叶えられるランディングページへ流入を増やすことだ。そうすることでスコアは、品質が反映されたものであることと確信できるはずである。

滝井のあとがき~
このホワイトペーパーについては、中級者以上の広告運用者や広告主にとっては、どう扱えばよいのか戸惑う人も多いでしょう。今回の公式発表で、品質スコアの数値はガイド役に過ぎず、品質スコア以外の要素も含まれて広告順位の決定がなされていることがはっきり書かれているためです。Google自身がしてきた過去の説明と明らかな矛盾があるので、海外ブログでも批判や波紋を呼んでいるようです。
参考:what’s going on, google(どうしちゃったんだ?Google?)
今回のホワイトペーパーにおける注目点は、大きな視点として「品質スコア」と「広告の品質」が違うものであること、個別点として「品質スコアに反映されてないけど広告の品質の一部であるもの」が公表されたことでしょう。「広告グループ内の複数の広告」「完全一致以外の検索クエリ」は正式には初のコメントだと思われます。また、品質スコアに関係することとして、「既存のアカウント内情報」が影響することも正式な記述がされました。
ただし、重要な内容ではあるものの、残念ながらこのホワイトペーパー内にも、良く読めばわかりますが、明らかな矛盾点(あるいは決定的に説明不足な点)が一つあります。
品質スコアや広告の順位の決定(オークションシステム)は最重要機密のブラックボックであり、あまりにも複雑で高度なシステムでアップデートも頻繁なため、言語化することがもやは不可能な領域になっていて、方々で誤認・混乱があるのかもしれませんね。
なお、この翻訳にあたっては弊社の英文翻訳担当(TOEIC940点)が一度翻訳したものを、再度私と協議しながらリライトをかけていきました。英語原文そのものに難解な言い回しが多く、日本語化には非常に苦労しました(汗。

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プロフィール

  • 滝井秀典
  • キーワードマーケティング研究所 代表取締役。検索キーワード広告(PPC、リスティング広告)の研究、実践、教育をしています。会社の方では運用代行など。
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